「はっとり〜〜?」

「うっさい。」

「・・・・・オレらまだ何も言うてへんで?」

「やったら、何も言うな。」

オマエらが言いたいコトなんぞお見通しじゃボケッ。
俺は今それどころやないっちゅうねん。
「うっ・・・・・・。」
さっき体育で無理したんがあかんかったか・・・・・・・。
痛むトコロが増えとるやんけ。
しゃ〜ない、次ん授業はさぼろ。
「おいっ服部。オマエどこ行くねん?」
「体調不良で保健室や。文句あるんか?」
「いえ。行ってらっしゃいませ。」
分かればええねん。
何や俺が教室出た途端、クラス中から安堵の溜息が聞こえたような気ぃがした。


保健室はもぬけの空やった。
「先生おらへんのか?」
一応声を掛けたが返事が無い。
丁度ええ、こんまま寝たろ。
そう思うて踏み込んだら、机の上に開かれたまんまの雑誌。
目に入ったんは、”4月14日 オレンジデー!”の文字やった。
4月14日言うたら今日やんけ。
オレンジデーやったんか。
あんまし馴染みが無いから忘れとったわ。
内容をざっと読んで、何か使えることがないか探してみた。
「特に何も無い・・か・・・・・・ふぁ〜・・・・。」
こん部屋温か過ぎや。
ほんまに眠〜なってきた・・・。
「あたたた・・・・・。」
欠伸と同時に伸びしたら、いきなり体中が痛いで・・・。
ガクラン脱ぎ捨てて、シャツんボタン外して、
「ぎょうさんあるやんけ・・・・・・・・和葉んヤツ・・・・・・・・・。」
鏡ん中アオタンだらけやで。
毎日毎日人んこと投げくさってからに・・・・・すっかり傷モンやんか俺。
まったく・・・・生チチくらい素直に差し出さんかい!あんボケッ!
1ヶ月もお預けくらわしおって。
「ふぁ〜〜〜〜〜〜。」
あかん・・・・・ほんま眠なった・・・・・・・。
ボタン留めるんもめんどい・・・・・・こんまま寝たれ・・・・・・。






ガラッ。

「失礼しま〜〜す。」

・・・・・・・・・・・・・あん?・・・・・・・・・・・誰か来たんか・・・・・・・・・・・。

「あれ?先生?いてへんの?」

ドアが閉まる音と同時に聞こえたんは・・・・・・・・和葉?
ちらっと時計を見ると、まだ授業中やんか。

「う〜〜ん?どないしょ・・・・。勝手に使こてもえんかなぁ?」

何やアイツ・・・・・怪我でもしたんか?

「眼鏡のおばはんやったらおらんで。」

「わっ。・・・・・・・・へっ平次?」
カーテンの隙間から恐る恐る顔覗かせよる。
「何びびってんねん。」
「やって・・・・誰もおらん思うてたんやもん。あんたこそ、こんなとこで何してんの?」
俺の顔見たとたん安心して近づいてきよる。
「どっかの誰かさんに虐待されとるからな。」
ピタッと止まりおった。
「ほんで、お前はどないしてん?」
「包丁で指切ってん。大したこと無いんやけど、みんなが消毒して来い言うから。」
そう言うて、左手の人差し指を持ち上げた。
・・・・・・・・ティッシュ真っ赤やんけ・・・・・・。
「見せてみ。」
上半身だけ起き上がって、和葉ん右手を捕まえた。
「ちょ・・・ちょっと平次!」
そんまま引き寄せる。
捕獲成功や。
「もう血ぃ止まってるやんか。」
「やから大したこと無い言うたやん。」
「こんなん舐めとったら直るで。」

パクッ。

和葉ん指咥えて、驚いとるすきに。

チラッ。

おっ!ナイスや和葉!今日のブラ、オレンジやんけ!

「なっ!平次!あんたドコ見てんのっ!」

そんなに慌てて自分の指引っ込めたかて遅いで、逃がさへんて。
和葉を強引にベットん上に上げた。
「今日何の日ぃか知ってるか?」
「はぁ?何やのこんどはぁ?」
「オレンジデーや。」
「オレンジデー?オレンジデーてあの・・・・。」
「そや。恋人同士がオレンジあげ合うて食う日やで〜和葉ちゃん。」
「やっ・・・やから?」
おお〜おお〜焦っとる。
「和葉んこんオレンジ食うてもええやんなぁ?」
胸ん先を指で突付いてねん。
「ちょ何すんの!!」
「そん為にオレンジのブラして来たんやろ?遠慮せんでええで〜〜。」
「へっ?あっ・・・・ちゃ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
うん?何もないんか?
思わず身構えたやんけ。
いつもやったら、こんくらいでシバキ倒されるんやけど・・・・。
最近なん殺気感じるんか、近づいただけで投げられたこともあったで。

「なぁ〜平次ぃ〜。」

・・・・・・・・・・・・・。

今ん一言で和葉ん雰囲気が変わったような・・・・。
和葉はベットん上で俺の脚を跨ぐように跪いた。
そんで目〜細めて俺んこと見下ろしとる。
「あたしも平次のオレンジ食べてもええやんなぁ〜?」
「へっ?」
見上げると・・・・・・・・・・・・・・うっ・・・・。

こっ・・・・こいつ・・・・・なんつ〜顔してねん・・・・・・・//////////////。

ごっつ〜〜色っぽい・・・・・・//////////。

「あかんの?」

こっこら。
そんな顔して首傾げんな///////////////。

「えっええで。そんで何を食うんや?」

和葉は視線を俺ん肩に移して、右手をシャツん下に入れボタン留めてへんシャツをそんまま肩から落とした。

ドキドキドキドキ・・・・・・・・・ドキドキドキドキ。

こんな展開始めてや・・・・。

「こんな色のオレンジもあるやんな。」


カプッ。


ううっ!!

和葉んヤツ・・・・俺の右肩にある痣に噛み付きよった・・・・・。

「ここと・・・・・。」

どわぁ〜〜〜〜〜〜こらこらこらこら////////////////!!!!!!!

そんまま唇移動さすな〜〜〜〜〜〜〜〜//////////////!!!!!!!!

「ここ。」


チュッ。

ぺろん。


「あぅっ・・・・//////////。」


☆★※▼□↓↑△◆≦♂←▲▽→∞!!!!!


「ごちそうさまでした。」

「なっ///////////あっ/////////////へ/////////////うう/////////////。」


こっこっこっこいつ・・・・・俺・・・・俺・・・・・
         俺ん胸舐めよった〜〜〜〜〜!!!!!


「どないしたん?平次?日本語になってへんよ。」

しかも・・・・しかもや!

「ほな、あたし教室もどるな。」

さっさと俺から離れて行こうとしとる。

「ちょう待てや!!」

ぐぁ・・・・・あかん・・・・・・・下半身が・・・・・・・。

俺は思わず前のめりになってしもた。


「平次〜〜〜。ここ学校やで。くすっ。」


やっと顔を上げた俺に、和葉んヤツは余裕の笑顔で振り返ったんや。


「か〜〜〜ず〜〜〜は〜〜〜!」


きゃ〜〜なんぬかして逃げよった。


やっ・・・やられた・・・・・。


あかんあかんあかん!!!
食い逃げは犯罪や!!!
お前ん生チチもよこさんかいっ!!!




いやっ!
お返しは3倍が鉄則やで!




今日こそ喰ったんで〜〜〜〜和葉〜〜〜〜〜〜!!!!!!








ちゃんちゃん。



「 hot orange 」 おしまい by phantom





はい。「hot orange」でした。
う〜〜ん?mickyさま、yunaさまに比べて私だけ・・・・・微エロ?それとも・・・・・。
所詮、まっとうなラブストなんぞ無理なヤツなんす。激甘なんて夢の夢。
お2人の爽やか青春ラブストが羨ましいよぉ〜〜!
しかし、3人同じ内容で始めたこの話も、ここまで来れば個性がバッチリ(◎ー◎;)オオ〜〜!!
名前なんて見なくても、誰が誰の話かなんて一目瞭然ですよね。
オレンジデーはまだまだ認識度が低いけど、これで少しはみなさまのお心に残ったのでは?
ちなみに・・・私だけオレンジデーの解釈が違うことへの突っ込みはご遠慮下さい。分かってはいるんです。これでも。

如何だったでしょうか?
「バレンタイン」&「ホワイトデー」&「オレンジデー」3部作。しかも、3人合わせて9部作!!
ご堪能頂けましたでしょうか?

mickyさま、yunaさま、お付き合い頂き本当にありがとうございました★あ(^-^) り(-^ ) が( ) と( ^-) う\(^0^)/★
これに懲りず、これからもよろしくね!

ではでは、みなさまもお付き合いありがとうございました!!

by phantom
ここに続きがあったりする♪
      ↓
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