■ 花嫁修業 ■ by micky


小さい頃の夢はね。
平次のお嫁さんやったんよ。



いつの間にか、
その夢は平次の恋人になりたいに変わって…。



大学生になっても、
やっぱり恋人になられへんくて、幼馴染のままでもいいと思っていたあの頃。



大人になったら、
幼馴染でもなんでもいいから、
一番近くで平次を見ていたいと思うようになってた。






諦めようと努力した事もあった。






この探偵事務所を平次がやると決めて、
『手伝え』って言われた時な。


ホンマに嬉しかった。
まだ傍にいられるんやと思った。








心の底からホッとした。












アタシ、これからも平次の傍にいても…ええんよね?




















「あら…和葉ちゃん寝てしもうてるやないの」
「しゃーないやろ。仕事の合間で式を挙げる事にしたんやさかい」

「アンタ…恋人通り越して、いきなりお嫁さんになる和葉ちゃんもの気持ちも考えなアカンよ。…そして大切にするんよ」
「あぁ、もちろんそのつもりや」

「それ聞いて安心したわ」
「…さよか」

「…小さい頃からやねぇ」
「?」


「和葉ちゃんなぁ。平次の為に料理を覚えたい言うてきて…フフフ」
「なんやねん」

「あの頃から花嫁修業してたんやねぇ」
「……」
















これからもずっとずっと……平次の傍にいさせてな。




「幸せな最後で締めてみました。平和は小さい頃から運命の2人だったんですよね」 by micky