―イケイケ悪女ちゃんシリーズ1―![]() 「ふう〜〜。このまま、寝てまいそうや・・・・・・・。」 ネクタイを緩め、ソファーにドサッっと吸い込まれるように沈み込んでしもた。 眠っ・・・・・・・・・・・・。 ドンッドンッドンッ!!! 「へいじ〜〜〜〜〜!」 「開けて〜〜なぁ〜〜〜へ〜〜い〜〜じ〜〜!」 ・・・・・・・・・・・・・・。 俺はチラッと時計を見た。 2時や。 ドンッドンッ!! 「へ〜〜ちゃ〜〜ん!居留守はあかんよ〜〜〜〜!」 ・・・・・・・・・・・・・今回はえらい短いやんけ。 和葉が勝手にカレンダーに書き込みよったハートから、まだ1週間やで。 ドカンッ!! 「出て来〜〜〜い!へいじ〜〜〜〜!!」 はぁ・・・・・このままやったら、近所迷惑やで。 刑事の俺が警官に怒られるやんか。 俺はのっそりと体を持ち上げて、ゆ〜〜〜っくりドアの鍵を外したんや。 バタンッ! 「へ〜じ見〜〜っけ!」 そう言うといきなり首に抱きついて来よった。 「わぁ〜〜〜〜ん。へ〜〜じ〜〜。」 酒くさっ。 「お前なぁ、俺が女でも連れ込んどったらどないする気やねん。」 「へっ?」 きょとん、とした顔が俺ん前に戻ってきた。 「へ〜じ彼女出来たん?」 何も答えずに、首を傾げてやる。 「おじゃましました〜〜〜〜。」 くるっと向き変えて・・・・・そのまま帰るんかいっ! 「こらっ!ちょ〜待てや!」 慌てて和葉ん腕を掴んで、連れ戻す。 「冗談やって!真に受けんなや!」 振り返った和葉はニパ〜〜って笑うて、足元に置いとったコンビニの袋持ち上げたんや。 「ビールとおつまみ買うて来たから飲もっ。」 住人の俺を差し置いて、さっさと部屋ん中に入って行ってもうた。 はぁ・・・・・・・情けな・・・。 西の名探偵言われるこの俺が、大阪府警の鬼言われとるこの俺が、何でこの幼馴染に頭が上がらへんねん。 俺は思いっきし脱力してドアに鍵を掛け直した。 「もう、へ〜じ〜何やってんの〜〜?早よこっち来て話し聞いてぇ〜なぁ〜。」 「へ〜へ〜。今度の男は何があかんかったんや〜。」 「ちょ〜聞いてくれる〜〜〜。あんな〜〜〜〜。」 聞いてくれる〜〜も何も、勝手にしゃべっとるやないかい。 いつもん、ことやけど。 和葉は新しい男が出来た言うては報告に来るし、別れた言うては今夜みたいに時間なんお構いなしに押し掛けて来る。 ほんま、この女が何考えとるんか分からん。 「そんでなぁ〜〜〜。信じられへんやんか〜〜そんなん言われたかて〜〜。」 ・・・・・・・・・お前の行動の方が信じられへんで・・・・・・・・・。 「ちょっと〜、へ〜じ〜聞いてんの〜〜〜!」 「聞いとる、聞いとる。そんで何や。」 和葉は鬱陶し気に、髪を後ろに払い退けた。 そういやぁ〜こんなんなったんは、馬のシッポがおらんようになってからやったなぁ。 一頻り一気にしゃべりきった和葉は満足したんか、今度はいきなり爆睡かましよった。 俺は和葉を抱えてベットに寝かし、ベットの持ち主たる俺はソファーや。 これも、いつもんことなんやけど。 そろそろ、俺かて限界やで。 和葉を抱きかかえるように、俺もベットに潜り込んだ。 次にコイツが目ぇ覚ましたら、まずはおはようさんのキスをして、そんで、そん頭引っ括ってやんで。 馬のシッポは俺のやって所有権表示や。 手綱の代わりにリボン結んで、もう、どこにも行かせへんから。 覚悟しとけや、和葉。 |