平和のあとに 28 | ||
■ 園子の疑問符 ■ | ||
まったく蘭のヤツどういうつもりなの、今日も大学休むなんて。 しかも、大親友のわたしに連絡がないって何なのよもう! お昼一緒に食べる約束だったのに〜! 「ちょっと蘭いるんでしょう!」 あっ、チャイム鳴らすの忘れた・・・まっいっか。 そういえば工藤くん家に来るの久しぶりだわ。 いいわよねぇ、いくら和葉ちゃんたちも一緒だからって同棲には変わりないんじゃない。 「蘭〜〜?和葉ちゃんもいないの〜〜?」 おっかしいなぁ〜?玄関開いてるんだから、いるはずなんだけど・・・。 「・・・・・・そのこ〜〜〜。」 なっ何なの? その蚊の鳴くような声は? 「勝手に上がるわよ〜。」 蘭の声が聞こえたリビングに入ってみると・・・・蘭と和葉ちゃんがソファーでぐったり・・・・。 「ちょ・・・ちょっとどうしたの〜〜?2人とも顔が死んでるわよ?」 2人揃っていかにも疲労困憊って感じじゃない。 目の下のクマも凄いし〜〜〜。 「そっ園子・・・声大きい・・・・。」 「悪いんやけど・・・・・小声でしゃべってくれへん・・・・園子ちゃん・・・・頭に響くねん・・・・。」 仕方ないわね。 「こっほん。・・・・・で、どうしたのよ?揃って二日酔い?」 無言で蘭と和葉ちゃんが手を振ってる。 「ほんとにど〜したのよ?あんたたちの旦那は知ってるの?」 あらっ、2人の眉間にお怒りマークが出ちゃったわ。 それって・・・・。 「もしかしなくても、原因は旦那たち?」 はぁ・・・・何やってるのよ〜・・・・ラブラブってこと〜〜〜〜? その時、蘭と和葉ちゃんの携帯がほとんど同時に鳴りだしたのよ。 「どうして出ないの?」 2人ともビクッってして、携帯に出ようとしないのよね。 テーブルの上で2台の携帯は一向に鳴り止む気配はしないし〜。 「ほらっ、旦那からじゃない。」 わたしが2台いっぺんにオンにして差出してあげるわよ。 「だめよ!園子!」 「あかん!園子ちゃん!」 「えっ?」 おっ押しちゃったわよ・・・。 『ら〜〜〜〜ん!!昨日どうして、あのまま帰らなかったんだ〜〜〜〜!!!』 『か〜〜ず〜〜は〜〜〜!!何で言うこときかへんのや〜〜〜〜〜〜!!!』 2台の携帯からこれまた同時に大音量で響き渡る旦那たちの声。 「ああ〜〜〜。バレてる〜〜〜〜。」 「もう・・・・どないしょ〜〜〜〜〜。」 あんたたちいったい何やったの? 『どうして、蘭たちのファンクラブが出来てんだ〜〜〜〜〜〜〜?!!』 『何人のアホにメアド教えてるんや〜〜〜〜〜こんボケ〜〜〜〜!!』 「「 ・・・・・・・・・・・。 」」 「ずいぶんお怒りみたいだけど、何やったのよ?」 『聞いてんのか〜〜蘭?!』 『答えんかいっ!!和葉!!』 「って言ってますけど?」 「「 ・・・・・・・・・・・。 」」 『すぐ帰るから待ってろよ、蘭!!プチッ。ツーツーツー・・・・。』 『じっとしてるんやで!!和葉!!プチッ。ツーツーツー・・・・。』 「今の調子だと超特急で帰って来るわね。」 「園子!!」 「園子ちゃん!!」 あ〜〜も〜〜〜そんな縋る様な目で見ないでよね・・・。 「「 助けて〜〜〜〜〜〜園子さま〜〜〜〜〜〜!! 」」 はいはい。 わたしん家に非難させろってことね。 まったく、世話がやけるんだから。 「でっ、本当に何しでかしたのよ?!」 「平和のあとに」 おしまい |
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