久遠 -KUON- 25
■ いつまで ■

服部くんは俯きかけた和葉の頬を両手で挟んで、キスしたんや。
『『『『『『//////////////。』』』』』』
////////////。
////////。
/////。













いつまでしてんの。


「んっ・・・・・・・んん・・・・・・・・ん〜〜〜〜・・・・・・・・・・・。」


いつの間にか服部くんの手は離れようとする和葉の頭と腰をしっかり捕まえとるし・・・。
『・・・・・いっ・・・いきなりこれなん//////////・・・・・・。』
なんて言われとるし。
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゴックン・・・・。』
さっきと違う意味の生唾飲んでるんもおるし。
『羨まし過ぎやで服部〜〜〜〜〜。』
って握りこぶし作っとるんもおるし。
この状況はいつまで続くん?

「ん〜〜〜〜〜んっんっ。」

あっ、和葉が本気で暴れ出した。
それやのに、まだ離さんのかい・・・・あのボケ。




服部くんがやっと和葉を開放した時には、

「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・。」

和葉はその場に座り込んで必死で空気を求めるんが精一杯の様やった。
和葉の苦しそうな息使いだけが聞こえとる。
はずやったのに・・・・・次の瞬間。


『『『『『『『『『     オオ―――――――――――――――――!!!!!!!     』』』』』』』』』


大歓声が上がった!
どこから?って思たら・・・・・・・・・・・・・・・・・・隣の校舎の屋上からやった。
フェンスに鈴生りに生徒がおるやん!!
それにつられるように、うちの後ろでも歓声が上がり始めたんや。



「 それから後は、もうお祭り騒ぎやったんやで。
野次馬連中は、
『や〜〜〜〜っと服部と遠山がくっ付いたで〜〜〜!!』とか、
『改方学園名物カップルの誕生や〜〜〜!!』とか、
『美男美女でお似合いやな〜〜〜!!』とか、
『見せ付けてくれるやんか〜〜お二人さん!!』とか、言うて騒ぎまくるし。
やっとギャラリーに気付いた和葉は真っ赤になって顔を隠して蹲ってまうし、あのボケも耳まで真っ赤にして回りに怒鳴り散らすわで収集つかへんかったんやから。
チャイムが鳴っても、もう授業なん出来る雰囲気やなかったし。
うちは帰る言う和葉について、それからすぐに学校抜け出したからその後はよう知らんけど大変やったんと違うかなぁ。

えっ?和葉?

そらもう、えらい怒こっとったわ〜〜〜。
『後でもう一度平次しばいたる!!』言うてな。
実際、和葉が何したんかは聞いてへんけど、次の日、和葉はうちと学校行ったんやけど服部くんは欠席しとったわ。

ほんでな、これだけの騒ぎになったんやから当然なんやけど、二人の噂はあっちゅう間に広がってん。

学校中にかやて?

ちゃうちゃう、地域中にや。
もともと有名な二人やん、それを確かめよういうんか、ぎょうさん見物人が来たんやで。
和葉のファンの男どもや、服部くんのファンの女らが。
暫くは、校門の周りが毎日、人垣やったんやから。

そやから、例の情報誌もあっちから取材の申し込みがあったわ。
来週、発行されるモンに載る予定や。

あんたほんま、策士やわ。
うちは言われた通り、情報誌のことを言うただけやのに。
まさか、ここまであんたの思うたようになるなんてなぁ。
まぁ・・・多少、あのボケが行き過ぎたとこはあったけど。





そやけど・・・・・・・・・・・・ほんまに、これで良かったん?忍足くん?」





あのぼけ わからん
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