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はい。ROUND2「over」でした。
和葉は急に服部が優しくなったので、とまどってます。
問題は華月です・・・・・・ヒマなので和葉と服部で遊ぼうと思ってるみたいです・・・・・はは。
でも華月は和葉の見方です!そう見えなくてもそうなんです!
霧生さまのステキな服部に対して、和葉がお笑い系・・・いえいえ、恋する乙女です。
これから、服部がどうするか?楽しみ〜〜〜〜〜!
霧生さまよろしくね!
「 over 」 = 〜を越えて、〜につまづいて、〜を支配して
ROUND 1   ROUND 3
ROUND 2  「 Over 」
「絶対怪しい・・・・。」

あんまりそのコトばっかし考えとったから、自分が声にしてしもてたなん気付かんかった。
「誰がなん?」
「えっ?」
「やから〜〜。怪しいんは誰なん?」
華月が目をキラキラさせて、あたしん顔を覗き込んで来たんや。
学校いうたかて、自習ばっかで先生もいてへんのやから。
受験が終わった高校3年生は、ヒマを持て余してるんや。
しかも、この親友はヒマは人生の大敵やなんて言うてる超クセモノやねん。
「平次や。平次。」
「服部くん?」
「そうやねん。何か最近変やねん。」
「何かって何?」
「あんなぁ。不気味な程優しかったりするんよ。」
「不気味って・・・・和葉・・・・服部くんのコト好きなんちゃうかったっけ?」
華月のその一言にあたしは慌てて回りを見回してしもた。
「ちょっと華月!声が大きい!」
それなんに、そのヤレヤレいう顔はなんなんよもう。
それでも、一応声を少し小さくしてくれた。
「はいはい。そんで、何が気に入らんの?服部くんが優しくしてくれるんやったらええやん。」
「そうやろかぁ?やってアノ平次やで?急に”カバン持ってやる”とか”遅いから家まで送ってやる”とか言うなん変やと思わへん?」
「彼氏やったら普通やん。」


「 まっ・・・まだ彼氏とちゃうやん!! 」


あ”っ!
・・・・・・・・・・・・・やってしもた・・・・。

あたしの大声はクラス中の視線を一斉に集めてもうたんや。
もちろん平次のも。
「なっ・・・なんでもないから気にせんといて・・・・。」
平次も含めてクラスのみんなに一応謝ってから、あたしは机につっぷしたんに・・・。

『”まだ”ってなんや〜遠山〜?!!』

・・・・・・・・・・・つっこまんといて・・・・・。

『和葉〜〜彼氏出来たん?!!』

・・・・・・・・・・・やからまだやって・・・・・。

『それは服部んことか〜〜〜?!!』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

『やっぱそうなんや〜〜〜!!』


「ちゃうちゃう!平次はただの幼馴染や!」


照れ隠しでいつもんセリフを言うてしもた。


『ええ―――――――!!和葉、他に好きなヒトおったんや!!』


へっ?
あっ・・・・・・・・それもちゃうんやけど・・・・・・・・・。

縋るような気持ちで平次ん方を見ると、プイッと視線反らされた。

あかんやん・・・・・・・・平次に誤解されてまうやんかぁ・・・・・・・・・。

そやけど、もうクラス中があたしの好きなヒトは誰かいうんで盛り上がってもうてるやん。
「はぁ・・・・・・最悪や・・・・・・。」
しかも、再度、机につっぷして頭抱えとるあたしに、
「ご愁傷さま。」
華月の楽しそうな声が降ってきた。
「か〜〜づ〜〜き〜〜〜〜!!」
えらい楽しそうなそん笑顔は〜〜〜〜〜〜〜!
「ハメタやろっ!!」
「何のこと〜〜〜〜?」
「どうしてくれんの〜誤解されるやんか〜〜〜?」
「ええやん。」
「ええことあるか〜〜〜!!」
華月はチョイチョイってあたしんことを引き寄せると、
「服部くんが何で最近優しくなったんかその理由が知りたいんやろ?やったら、丁度ええやん。誤解させとき。」
こんなことを宣うた。
「言うてる意味が分からへんのやけど?」
少々睨み付けたくらいでは華月にはきかへん。
「これはあくまでも”もしも”やで。もしも、服部くんが和葉のこと好きなんやったら和葉に他に好きなヒトがいてるて知ったらどうするやろなぁ?」
「そんなん絶対にありえへんから、”もしも”にもならへんわ。」
「”もしも”はもしもや!服部くんやたらどうすると思う?」

・・・・・・・・・・・平次があたしんことを好きやったら・・・・・・・・・・・・・///////////////。
あかん・・・・・・・・・・考えただけでも顔から火〜出そうや//////////////。

でも・・・・・・もし・・・・・・・平次やったら・・・・・・・。

「平次やったら・・・・・自分が欲しいモンは必ずに手に入れると思う・・・・・・・・・。」

「それってつまり、意地でも和葉んことを自分に振り向かせようとするいうことやろ?」

・・・・・・・・・・・。

「華月〜。やっぱありえへんて・・・・・。」
「ええから最後まで聞きや!そんで〜これも”もしも”やで和葉。もしも、服部くんが優しくなったんが他に好きな子が出来て、和葉でその子に優しくする練習をしてるんやったらどうやろか?」
「・・・・・・・・・・。」
「和葉。”もしも”やで!」
あたしは天国から地獄へ突き落とされた気分やった。
「その方がはるかにありえそうやわ・・・・・・。それやったら・・・・・平次は変わらへんと思う・・・・・・・。」
「そやろ?これからの服部くんの行動で、服部くんが和葉のことをどう思うてんのかが分かるいうことやんか。」
「それは・・・・・そうやけど・・・・・・。」


平次があたしんことを好きなワケないやん・・・・・・。


「和葉!恋愛は駆け引きやで!勝つか負けるかや!」

「やったらこれは負け戦やんか・・・・。」
「何アホなコト言うてんの?この華月さまが付いてるんやで!負けるワケないやん!」

・・・・・・・・・・華月のこの自信はどっから来るんやろか・・・・・・・・。

「そんでなぁ。うちにええ〜考えがあるんやけど・・・・・・・。」

あたしの許容量はすでにオーバーしてもうてて、華月の提案もよ〜聞きもせんと頷いてしもた。
後でどんだけそのコトを後悔したやろか。
そやけど、こん時はゆっくり考えてる余裕は無いように思えたんも事実やった。



平次は卒業したら東京へ行ってしまうからや。