― 祝!heiwa本誌登場小噺リベンジ!part4 ―
■ どんっ! ■ ★★


朝っぱら変な運動させられてやっとベットから這い出して遅めの朝食を食べ終わった頃に、工藤くんが蘭ちゃんと一緒に来てくれた。

ちなみに例のアレは、終わった後に速攻平次に処分させた。
そやけどあたしのワンピにはしっかりシミが出来とって、洗濯しよ思うたのに「エマールかアクロンある?」て聞いたら「アイロンやったらあるで」と返された。
かなり違う返答やったけど、無い、いうんだけはよう分かったわ。
仕方無いからそのシミになった部分だけ普通の洗剤で洗うて、取り合えずお風呂場に干して我慢することにした。

工藤くんと平次は今日も1コだけ講義がある言うたから、休ませる訳にも行かへんしサボる気満々やった2人の背中を押して大学に行かせた。
やって蘭ちゃんと会うんも久しぶりやったし、あたしらだけで話したかったんやもん。
「おめでとう和葉ちゃん」
蘭ちゃんがごっつい笑顔で言うてくれた。
この笑顔には、色々な意味が込められてるんやわ。
「お、おおきに」
「新一から服部くんが大阪に和葉ちゃん攫いに行ったって聞いた時には少しびっくりしたんだけど、本当にこうやって和葉ちゃんがここい居るってことはやっと幼馴染を抜け出せたってことだよね」
「ほんまに何があったんか知らんけど、めちゃめちゃ力技やったしね」
「これで一気にココロもカラダも恋人だね」
今度はムフッて音が聞こえて来そうな笑顔。
「そう言う蘭ちゃんかて、とっくに工藤くんとそうなんやろ?」
あたしも負けずとムフッのお返し。
2人して墓穴を掘りそうなのでこの話はここまでと、蘭ちゃんが違う話題を振ってくれた。
「そう言えば、服部くんに新しいカップ買って上げたの?」
「うん。しかも、今度はペアカップがええなん言うから」
とあたしは昨日買ったばかりのまだ開けていないお店の袋をテーブルの上に載せた。
「これにしたんやけど、見る?」
「いいの?」
「別に構へんよ」
「だったら見せて!」
あたしは袋からカップの入った箱を出し、1コづつ順番に取り出して見せた。
「わぁ〜〜〜かわいい〜〜〜!」
「そやろ!これな、もう一目惚れやってんよ!」
2人してカップを1コづつ持って、そのキラキラした輝きに目も輝かせる。
「でも、これって・・・」
蘭ちゃんが言い淀みながらも、顔は笑うてる。
「服部くん・・・よくOKしたね」
「OKしたいうか、なんちゅうか。平次が固まってしもてる間にあたしが勝手に買うてしもたから」
蘭ちゃんの言いたいコトはよ〜分かる。
あたしと蘭ちゃんの手にあるこのかわええ柄のキラキラしたカップは、どっからどう見ても平次に似合わへんいうことが。
「このカップ選んだんには、立派な理由があんねん」
あたしはどうしてコレを選んだのか、その理由を蘭ちゃんにだけ教えて上げた。
すると蘭ちゃんは、
「そうなんだぁ〜。流石は和葉ちゃん」
と少しオーバーなくらいに納得してくれたわ。
「まぁ、これくらいやったらええかなぁって思て」
「ううん。これくらいしなきゃダメよ!」
少しテレて言うたあたしに、蘭ちゃんは身を乗り出してきっぱり断言しとる。
「これでも、まだ物足りないくらいよ。きっと・・・」
ああ、蘭ちゃんも苦労してんねんなぁ。
工藤くんやったら、きっと平次以上に女の子にモテてるやろうし。
そう思うて改めて蘭ちゃんを見ると、
「あたしも・・・買おうっかなぁ〜」
と呟いた。
「ほな、これから買いに行く?」
蘭ちゃんには笑ってて欲しいし、こんなささやかな主張くらいして当然やと思うから。
「いいの?」
「かまへんて。どうせ、平次らの講義が終わるまでにはまだまだ時間有るんやし」
言うことで蘭ちゃんとあたしは買い物に行くことにした。





★★★
祝!heiwa本誌登場小噺リベンジ!part4 ★★ 
やっと蘭ちゃんを登場させることが出来たわ。ふぅ〜(笑)
女の子の会話ってもっと突っ込んでもよかったかもね。(もちシモネタ)
by phantom



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